北天満サイエンスカフェ
北天満サイエンスカフェは、天五中崎通り商店街(おいでやす通り)で行われている、まちづくりと地域活性のための
プロジェクトです。お茶を飲む気軽さで、科学者と一般の皆さんが議論・交流する場を提供しています。


第71回「知っておきたいお金の歴史 タカラガイからビットコインまで」
春真っ盛り!と言いたいところですが、もう桜も散ってしまいそろそろ汗ばむ日も出てきそうな予感がします。
そろそろ新しい生活にも慣れてきたという所でしょうか。新年度ということで改めた気持ちを忘れずにまた一年頑張りましょう!
今年度から消費税が8%になりましたね。私が想像していた以上に負担は大きそうです…。というわけで今回のテーマは、お金に関することでした。
話題提供は、大阪国際大学の安木新一郎さんです。



世界には、小銭が足りないということで代わりに飴をお釣りの代わりにくれるところや、いまだに昔と同じようにタカラガイをお金として使用している地域があるということなど初めて知ったことばかりで、終始驚きっぱなしでした。
そして、どうも日本は異質な国らしいです。なぜなら、コストがかかるからということで他の国がやりたがらない小銭の大量供給を続けているからです。一円玉なんて、一枚作るのに3円もかかるそうなのに…。
江戸時代には、銀とおぼしき物体が包まれた紙(封を開けたら罰がある)を、お金としてやり取りをしていたというのも聞いて、なんとなくここに、日本人らしさみたいなものが現れているなと感じました。
そして、時代が進んで現代のビットコイン!
実体のないお金だなんて私には信じられない話です。もっぱら投機目的で使われているとのこと。また、銀行を介して海外送金すると手数料がかなり高額になりますが、ビットコインはインターネットで世界中どこでも手数料なしで送金できるので、重宝されているみたいです。
(R. M.)



お金にもいろんな種類がある。歴史をさかのぼってみると、小さな巻貝、タカラ貝が、アジア大陸からアフリカ大陸にわたる広い範囲で、通貨として機能していた時代があるという。
タカラ貝、しかもある特定の地域でとれたタカラ貝が世界中で通貨として使われていたというのだ。通貨に使われるのは持ち運びしやすい小さい貝であった。赤道を境に寒冷地に行くほど動物の体が大きくなるらしい。インド洋のモルジブ諸島で取れたものだけが通貨として認められた。
タカラ貝だけでなく、タバコの葉や塩、石なども通貨として使用されることがあった。
その地域の人々がお金であるという共通の認識をもてば、通貨として機能する。実際に、法律でタカラ貝を使用することが禁止されるまで、タカラ貝を通貨として使用し続けていた地域もある。
ロシアでは、富裕層が高額ドル紙幣を蓄財のために使っている。また、シベリアのある地域では、日本円の一万円札が通貨であると認識されている地域があるというから驚きだ。
辺境の地では、お釣り用の貨幣が不足する。そのため、貨幣の代わりに「あめちゃん」を使用していたり、紙にお釣りの値段を書きつけてそれを渡すということもあるようだ。
日本は毎年たくさんの貨幣を鋳造しているので、日本では貨幣が不足するなどということは起こらない。ただし、一円玉1枚作るのには3円かかるらしい。
安いコインほど人々が家に貯めこんだり捨てたりしやすく、流通しなくなるそうだ。レジでお金を払うとき一円玉をできるだけ使おうと思った。
世界中で通貨が共通だったら便利だと思うかもしれないが、世界で通貨を統一すると、お金が一ヶ所に集中してしまい、貧富の差も大きくなってしまうそうだ。
最近ではビットコインという仮想通貨も生まれている。海外に送金する際、多額の手数料がかかってしまったり、海外に送金すること自体難しい国もあるそうだが、ビットコインはインターネットで何処へでも自由に送金できる。ビットコインは資産を蓄えるのにも便利なようだ。
これからどのような通貨がでてくるのか楽しみになった。
(N. I.)

第70回「こども面白サイエンスカフェ14」
桜も見ごろを迎えましたね。今回のサイエンスカフェはこども面白サイエンスカフェということで、商店街を通りがかった親子連れの方々と一緒に身近なもので科学を体感しました。
演示内容は、 ヘビ使いに挑戦、 氷釣りをしよう、 モール虫のダンス、 摩擦で上るロープウエイ、 ガウス加速器 等でした。演示・指導は理科の先生の皆さんです。



ヘビ使いに挑戦では静電気の力を体感してもらいました。用意するのはティッシュを切り出したヘビとストロー、そしてこすり合わせるためのティシュです。ポリプロピレン製のストローとティッシュをこすり合わせるとストローはマイナスに、ティッシュはプラスに帯電します。それを帯電していないヘビの頭に近づけるとくっついてくるというものです。



氷釣りでは固体が溶けるときに周囲から熱を奪うことがあるということを感じてもらいました。タコ糸を氷の上に垂らして食塩を振り掛けることで水への溶解による吸熱で糸を垂らした部分を-20℃程度まで下げます。そして溶けていた水が再凝固することで釣り上げれるという仕組みです。
モール虫のダンスでは共振を体感してもらいました。底が平らな紙皿に蓋をするように封をして、上下逆にして側面に開口部を開けモールで作った虫を乗せて開口部から声の振動を伝わらせます。すると容器のサイズにあった振動数の声を出せたときに天板の振動が大きくなりモール虫がくるくる回りだすというものです。



子供たちは原理よりもヘビを踊らせたり紙の魚を釣り上げたりする方に熱中していましたが、追々なぜそうなるのか、どういう原理だったのかということもお父さんお母さんと話をしてもらいたいところです。
(F.M.)

…(続き)