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第64回 「マラソンレース前にできること、やっておくこと(その2)膝の障害予防」
今回の話題提供は、武庫川女子大学の渡邊完児さんです。当サイエンスカフェ最多の3回目となる話題提供です。ご自身もマラソンをする渡邊さんは残念ながら今回の大阪マラソンには抽選漏れしてしまったそうです。
膝の障害は使いすぎが原因で起こることが多いそうです。医者の間では使いすぎ症候群とも言われているそうです。本番が近付くほど本番に合わせた練習をしなくてはと思ってしまうのが人情。そうして膝を痛めてしまうのだと言います。しかし休めばいいというのでもなくて、本番前には必ず半分の距離は走っておく必要があるとのこと。簡単に言ってしまえば、膝を壊さない程度に練習しなくてはならない、ということですね。膝にも個人差があって一概に言えないようですが、市民ランナーであれば一週間に60km以上走ると故障する人が多くなるようです。痛みが出てきたら痛みが取れるまでは安静にして、自分の限界を把握するように努めてほしいそうです。自分を知ることが予防につながるのですね。
練習にも気を付けたいところはいくつかあるようです。準備のストレッチは念入りにやるのが当然ですが、走った後にも、必ずストレッチをするようにと強調されました。練習にはなるべくクッション性が高いジョギングシューズを利用してマラソンシューズは慣らし以外あまり使わない方がいいとのこと。
多くの人が気になる体重ですが、体重が減るということは筋肉も減るということなので、少なすぎず多すぎない体重を自分で見つけることも重要です。筋トレの後で、有酸素運動すると効果が上がるそうです。お話を聞いていて、マラソンの本番で完走することよりも、自分の体を知り、完走できる体をつくるプロセスを楽しむような取り組みが必要なのかなと感じました。
大阪マラソンまではすでに一か月を切っていますが、ここで怪我をしてしまっては元も子もありません。ビギナーのためのトレーニング法などは大阪マラソンのホームページにも掲載されていますので、是非参照して下さい。皆さんのご健闘を願っています。(K. Y.)
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