Archive for 3月, 2011

  • 第18回 「コラーゲンの秘密」

    Date: 2011.03.06 | Category: 未分類 | Response: 0

    猛暑が続く8月の真昼間、汗を拭きふき女性たちが喫茶店に集まってきました。今日の北天満サイエンスフェは、アーケードがあるとは言え、いつもの路上サイエンスカフェでは、暑さに倒れる人が出るかもしれないので、北天満住人のたまり場、浮田町の「カフェ・ボウ」を借り切っての開催となりました。テーマは『コラーゲンのひみつ』。話題提供者は、コラーゲンサプリメントの開発研究を行っている杉原富人さんです。新田ゼラチンの研究者です。コラーゲンとかヒアルロン酸とか、美肌効果があるやに言われているけれども、本当なのか。お肌の気になる女性たちには、とても関心のある話題です。


    杉原さんは始めに、コラーゲンというのは動物の体をつくるたんぱく質の1つで、昔からの食材であるゼラチンのこと、魚を煮たときにできる煮凝りにもたくさん含まれており、肉や魚を普通に摂取している健常者は、あえてサプリメントを飲む必要はないと説明。ちなみにサプリメントのコラーゲンの原料は豚の皮だそうです。それでは、サプリメントのコラーゲンは何かというと、コラーゲンそのものは消化吸収されにくい非常に大きなたんぱく質なので、それを吸収されやすいように小さく酵素分解したコラーゲンペプチドのことなのだそうです。お肌の張りを取り戻すために、サプリメントを飲み、肌にコラーゲンを補給するのだと期待してしまうのですが、実は摂取したコラーゲンペプチドは、決して体のコラーゲンの原料になるわけではないことが最近分かった、と杉原さんは言います。摂取された後、コラーゲンペプチドは消化酵素で分解され、さらに小さいペプチドPO(Pro-Hyp)となって、小腸から吸収されます。これは、ほとんどのたんぱく質はアミノ酸まで分解されて吸収されるのと、違っています。POというペプチドは、特別に曲がった構造をしているために、これ以上分解されにくいのだそうです。その結果、POは小腸から吸収された後も、分解されないまま血流に乗って長時間体をめぐることになります。このPOには、例えば軟骨の再生を促進する働きがあるので、結果的にコラーゲンは関節によいということになるというのが、コラーゲンペプチドの本当の効果ということ。杉原さんは、最新の臨床試験の結果も示しながら、明らかになったPOの重要な生理的機能を力説しました。
    ある参加者は、健康のためいろいろのサプリメントを飲んでいるが、結局どれが効いているのか分からないので、どれもやめられない。他社もコラーゲンペプチドを出しているが、新田ゼラチンの製品はどこが違うのかと質問。杉原さんは、原料は一緒だが酵素分解の方法によって、消化吸収の度合いが違ってくると回答しました。ヒアルロン酸も大きな分子なので、美肌効果があるといっても、皮膚の表面から塗ったのでは吸収されないとのことで、全く効果の疑われる商品も出回っているようです。保湿効果を期待するなら、納豆菌のねばねばの方がよいとも。サプリメントの利用や、肌や関節を若く保つ方法について、議論が盛り上がった後、参加者は杉原さんの持ってきたコラーゲンペプチドの試供品を手にして、日傘をさして陽の照る街に出て行ったのでした。

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